【090111】デモンストレーションの様子(東京・新宿にて)

◎その1


◎その2


沿道で配布のリーフレットより


リーフレット

イスラエルは占領とガザ侵攻をやめろ!

◎まずは停戦を!
 昨年12月27日、イスラエルがパレスチナ/ガザの空爆を始めて以来、ガザでは毎日おびただしい数の人々が殺されています(1月9日21時現在、死者778名、負傷者3250名。死者のうち200名は子ども)。ガザからの映像は、目眩のするほど残酷な状況を伝えています。こんなことは一刻も早く終わらせなくてはなりません。
 イスラエルを支持するアメリカは、安保理による停戦要求決議に反対し続けてきましたが、ついにこれ以上の国際的な批判をおそれるようになり、棄権ということで妥協しました。イスラエルの行為に対する、世界中の人々の非難の声は、国を動かすのです。どうぞ皆さんも事態に関心をもち、イスラエルに抗議する姿勢を示して下さい。まず家族や友人との間で、ガザの状況を話題にすることから始めてみませんか。
◎想像してみて下さい
 ガザは種子島よりも少し狭く、佐世保市くらいの大きさ(360平方キロメートル)の細長い土地です。そこに150万人の人々が、ひしめき合うように暮らしてきました。
 ガザを占領しているイスラエルは、2008年1月以来ガザを完全封鎖しました。衛生的な水も電気もなく、食料も極端に不足し、寒い季節になってからは焚火で暖をとるしかないような劣悪な環境下で、ガザの住民は「死なない程度に」生きることを強いられてきました(十分な治療が受けられずに、本来なら死ぬことのない病気で亡くなった人もたくさんいます)。
 そんななかで、イスラエルの空爆は突然始まりました。逃げる場所さえない土地の上から空爆され、ガザ住民はガス室状態に置かれました。1月3日にイスラエルが地上戦を開始してからは、さらに残酷な虐殺が続いています。
◎マスコミは「暴力の応酬」と言うけれど
 今回の事態について多くのマスコミは、ガザを支配するハマースとイスラエルの「暴力の応酬」だという表現をしています。しかし1967年以来、40年以上にも渡ってイスラエルがガザを占領していることこそが、一番の問題と言えます。
 占領下の住民が支配者に対して抵抗することは、国際法においても正当なことです。しかしイスラエルは、抵抗する子どもや若者を逮捕状もないまま逮捕し、拷問で手足を折り、家族や関係者の住む家屋をブルトーザーで破壊するといったむごい支配を続けてきました。こんな状況のなかでこそ、ハマースはパレスチナ民衆の支持を得て成長したのです。
 パレスチナ人のなかでも、ハマースの武装作戦に反対する人は大勢います。しかし、抵抗のなかで育ったハマースの暴力と、イスラエルが軍隊を使って行使する暴力は、決して等価ではない。占領を続けて来たイスラエルの責任こそがまず、問われるべきです。
◎そもそもはイスラエルの建国によって生まれた問題です
 なぜ狭いガザに、150万人もの人が生活しているのか。それは1948年、パレスチナ人が住んでいた土地の上にイスラエルが建国されたからです。パレスチナ人たちは、村を包囲されて暴力的に追放されたり、威嚇されて村を逃げ出したまま、戻れなくなったりしました。戦乱のなか多くのパレスチナ人が、パレスチナの外に向かって逃げました。エジプトへの通路であるガザ地区の人口が一挙に膨らんだのは、そのためでした。
 パレスチナ人の多くは現在、イスラエルという国が存在すること自体は、受け入れようとしています。問題なのはイスラエルがユダヤ国家であることを国是とし、難民の帰還権を一切認めようとしないことです。イスラエルがユダヤ人優越主義を維持し、他の民族との共存を受け入れないでいる限り、真の問題解決は難しいと言わざるをえません。
◎日本で暮らす私たちにも
 アメリカに追従する日本は、アメリカが支持するイスラエルに対し、断固とした姿勢をとったことは一度もありません。中東和平に貢献すると言いながら、その実イスラエルの占領の事実を見ないふりです。これは中立などではなく、占領に加担しているのと同じです。イスラエルによる今回のガザ侵攻に対しても、日本政府は強い非難の姿勢を見せず、ただパレスチナへの「人道支援」を約束しただけでした。こうした日本政府の姿勢を問題にし、変えてゆくのは私たちの責任です。
 そもそも日本はアメリカのイラク占領を支援するためイラクに自衛隊を送り、インド洋で給油活動を続けることでアフガニスタン攻撃を支えて来ました。目先の「安全」や政権の安定を得るために「対テロ」の名目で人を殺すような政策を、日本政府は支持し推進しているのではないでしょうか。こんな政府のもとで暮らし続けたくはありません。
 私たちは、無関係の遠い場所からパレスチナ人に同情して声を挙げるのではありません。パレスチナでの出来事は、いまや私たちの問題なのです。

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